大学1年生が全学部で第九を12月に合唱するのが、授業である。
1年次のコア科目に「音楽」があり、その集大成ともいうべくベートベン交響曲第九番終楽章より「歓喜に寄す」が発表される。
3グループ各600名ずつの合唱が続けて繰り広げられる。
演奏はセミプロとも思える大学管弦楽団(これに先立ち、東京のサントリーホールでの素晴らしい演奏を終えている)、ソロ4名も全員大学の卒業生、指揮者は種々の学部の大学有志の教員、受付も舞台を形づくるのも大学の学生、すべてが大学関係者の手によって創り上げられる。
さすがに合唱は素人軍団だが、若く、雄々しい男子の声と、悲鳴にも近い女子の声が一つとなって、会場に響き渡る。
その声は未来につながっているように思えた。
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