最近
よもや起こるとは思わなかった
うれしい出来事があった
当時彼女は私の理解を超えるところで生きていた
その世界でいるなら今の仕事はだめだろうと
最後まで本気で思った
けじめがつくところまではきちんと修了させたが
その時にはその後彼女がきちんと成長できるのか甚だ疑問だった
少なくとももう会うこともないだろうと思っていた
接点があるなんて夢にも思っていなかった
指導者を育てる研修会で
5年ぶり?(それ以上ぶりかも)に会った
最初彼女だとわからなかった
その人は自ら私に近づき
挨拶した
「誰だろう?」
正直分からなかった
よく見たらどこかで会ったような
彼女だと認識した後
彼女が何か丁寧に私に話してきた言葉は
もう頭に入らなかった
髪型 服装 表情 姿勢 話し方 考え方
その全てにおいてすっかり変わっていた
眼を疑うというのはこういうことを言うんだと思う
ある意味絶句したまま
その日は終わった
別の日に再び会い
同様に指導する立場となっていた彼女に
私はダイレクトに聞いた
「誰かあなたに影響するような人に会ったの?」
彼女は言った
「いえ そんな人はいなかったです
徐々に大人になりました」
立て続けに聞いた
「どうして変われたの?」
「毎年毎年後輩が自分の下に入ってきて
それで徐々に大人になりました」と
こんな言葉を彼女から聞けるなんて
素直にうれしかった
うれしくてうれしくて
スキップするほどうれしくて
信じられない気持ちだった
私が子どもに育てられたように
彼女は後輩に育てられた
私も子どものおかげで大人になったと思っているが
彼女も同様だった
私が尊敬する教育者の先生がおられる
毎年お会いする度に
その先生が私達におっしゃる
われわれの使命の一つに
良き後輩を育てる
ということがある
これには理屈はない
やる と
私はここのところ報われない毎日に落胆していた
最近では憤りに変わっていたように思う
ともかく後輩を育て続ける
たとえ人より恐ろしく劣っていたとしても
きちんとするところまではする
放棄してはならない
いつか目覚める可能性が誰にもあるということを
私達は決して忘れてはならない
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