6月27日に紀尾井ホールで開催された
「萩原麻未 ピアノ・リサイタル」は
想像を超えた世界だった
満面の笑みを浮かべ
ふかぶかと頭を下げる彼女が
ひとたびピアノの前に座ると
彼女の神経は一点に集中し
彼女の周囲の空気の流れが一瞬にして変わった
その瞬間
私は鳥肌が立つのを感じた
「何が来るの?」
完全に“はいってしまった”彼女の手からは
思いもかけないほど様々な色の音の束が迫ってきた
「これって 一つの音???」
「これって ピアノの音なの???」
とても信じられなかった
特に高音域と低音域で演奏されでてくる音は
到底ピアノの音とは思えないものだった
ピアノ・リサイタルにさほど行ったことがないとはいえ
そんなド素人の私でさえ
これらの演奏がただならぬものであることはわかる
彼女の手が“最後の結末までたどり着いた”時
「わー!すごい!」と自然と声がでてしまった
人間ってすごい
決してlimitってないんだと思えた瞬間だった
なんでも完成ってないんだなと思う
すべてが未完成なんだと
だから人はいつまでも進歩できるんだと
『これはきっと来る!』
これから訪れるだろう
新しい音楽の波
新しく創造された世界
それが今から楽しみでならない
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